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相続時精算課税制度のデメリット|利用が向いているケースは?

「自分の持っている財産を、少しでも税金の負担を軽くして配偶者や子どもたちに残してあげたい」、このような悩みを抱えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

相続や贈与に関する制度にはさまざまなものがありますが、ここでは「相続時精算課税制度」についてみていきたいと思います。

相続時精算課税制度について

相続時精算課税制度とは、贈与された財産の累計が最大2,500万円までは贈与税が発生しない制度です。

この2,500万円を超えた部分に関しては20%の贈与税が課せられます。

また、法改正により令和611日以降に贈与により財産を取得した場合は、相続時精算課税を適用しても110万円の贈与税の基礎控除額が設定され、年110万円までの贈与であれば贈与税がかからず、相続発生の際に相続税への足し戻しも不要とされることになりました。

つまり、①基礎控除額110万円、②特別控除2,500万円が贈与財産の評価額から控除されるようになるのです。

なお適用を受ける場合は、贈与を受けた年の翌年315日までに書類を提出する必要があります。

デメリット

この相続時精算課税制度には、デメリットも存在します。

例えば、以下のようなものが挙げられます。

110万円を超える贈与の場合、贈与税申告が必要

110万円以下の贈与であれば贈与税申告は不要ですが、超える場合には必要となります。

なお、年110万円を超えた部分について、相続開始前の年数にかかわらず、相続時に相続財産に加算する必要があります。

暦年制度の使用が二度と不可能になる

一度「相続時精算課税制度」を選択した場合、その後は暦年制度への変更は不可能です。

小規模宅地等の特例の適用を受けられなくなる

小規模宅地等の特例とは、条件を満たしている土地の評価額を、80%を上限として減額を認める制度です。

「相続時精算課税制度」の選択で譲渡された土地は、贈与での取得扱いとなるので、特例の適用を受けることができません。

相続時精算課税制度を検討した方がよいケース

では、相続時精算課税制度はどのようなケースで選択をした方がよいのでしょうか。

例えば以下のようなケースを挙げることができます。

110万円を超えない贈与をする場合

改正により基礎控除110万円の枠が創設されたため、年110万円を超えない贈与しか予定していない場合には、この制度を検討した方がよいといえます。

長期間贈与が見込まれない場合

高齢者で余命が僅かであり長期間の贈与が見込まれない場合などでは、この制度を検討した方がよいといえます。

相続時精算課税制度では、基礎控除110万円を超えて贈与した場合に相続時に持ち戻される金額が贈与年数と比例して増加するためです。

所持している不動産や株等が今後値上がりすることが見込まれる場合

この制度を利用し贈与して持ち戻しが発生する場合、贈与時の評価額によって相続財産に加算されるため、値上がり前に贈与することで相続税を減らす効果が見込まれます。

相続に関することは田中隆資税理士事務所にご相談ください

相続時精算課税制度の利用を検討する際には、専門的な法知識が必要となります。

田中隆資税理士事務所では、贈与・相続のご相談を承っております。

贈与・相続でお悩みの皆様はお気軽にご相談ください。

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代表税理士 田中 隆資 Takashi Tanaka

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    昭和62年12月2日生まれ。徳島県出身。

    大阪経済法科大学卒業。

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